Earthing(アーシング)


Earthing(アーシング):純正のアースが無い箇所に極太の電線を、エンジンと車体、バッテリーなどの間に追加配線する事。電流が流れやすく抵抗値が高い電子部品などに直接電力をバイパスさせるのでエンジンがかかりやすくなったり、ノイズ減少による音質の向上などの効果がある。


電子の流れ

電気の電流は+極から−極に流れます。しかし電子は−極から+極に流れます。車やバイクの場合電流は+極がバッテリーから出て行き電子部品、電子制御されているパーツなどに電力を供給してバッテリーの−極にボディーをアース(ボディーに電流を通電して)して戻ります。そうして電力が供給され仕事をこなしていけます。

もちろん純正購入時の状態でももちろんアーシングは施してあります。

しかし、純正のアーシングの状態では電子部品や、電子制御されているパーツが要求している電流が足りず、本来の仕事量をこなしていないのです。

通常、車のアース(バッテリーの−極はボディーに繋がれています)はボディーに取り付けられています。その為に−極をバッテリーにつないで+極をはずしているときにフレームやボディーに+極が接触すると火花が出たりショートしてしまうのです。(電子部品や、電子制御されているもの、又、エンジンルームに取り付ける部品類を取り付けたりする場合は−極をバッテリーからはずして絶縁しておきましょう)

しかし、ボディーは電気を通すものとして作られているのではありませんので抵抗値が配線等に比べるととてつもなく大きいのです。そうなればせっかく供給されている電力も半減してしまいその電力を求めているパーツも本領発揮できないのです。

例えば、プラグでいいますとディストリビュータから供給された電力はプラグ電極をとおりスパークしますが、アース(−極)はエンジンヘッド、又はエンジンブロックからとられており抵抗値はかなり高いといえます。それはエンジンヘッドや、ブロックに純正アーシングが施されていない車種が多いからです。施されているとしてもすごく細くてなんとも頼りがたいものです。

抵抗値が高ければ高いほど電装品は本来の仕事量をこなせなくなります。


結論

つまりアーシングとは抵抗値が高く、電力が供給不足している箇所に低抵抗の道を確保して、電力を供給し個々の電装品が持っている本来の性能を発揮させることを狙いとすることです。

効能としましては、例で言いますとプラグのスパークが強くなるので「トルクアップ、燃費の向上、始動性アップ」、他には「灯火類が明るくなる、オーディオの音質向上」など+極のチューンともいえるシリコンプラグコードや、強化イグニッション、CDIと似たような効能がえられます。

そして、電圧を無理上げて120%の仕事をさせているのではなく本来の仕事をさせているわけであり電装品に大変やさしいのです。

つまり、アーシング=本来の性能を引き出してやるチューンです

 

本当のアーシング

しかし、ここで電気の構造を知らない方は大きな過ちをします!!

あくまでも抵抗値を減らすことを目的とします。

確かにボディーの抵抗値は高いです。

しかしあくまでもそれはボディがケーブルと同じ太さと仮定した時です。確かにケーブルとボディが同じ太さでしたら到底抵抗値では太刀打ちできません。素材や金属表面、断面の荒さがケーブルとはまったく違うからです。

しかし、ボディーはケーブルに比べ圧倒的に断面積が大きいのです。

断面積が大きいということはケーブルでたとえるととてつもなく太いケーブルでつないでいるようなもの。抵抗値は太さにも関係あります。

例えば、抵抗値がまったく同じのΦ6で長さが20mとΦ3で10mのケーブルがあったとしましょう。この二本に流れる電力はまったく同じです。つまり、抵抗値が高ければそのぶん電力が通る道が広くしてやればいいのです。広くても抵抗がかかる道が長ければそれもまた抵抗になるわけです。

だから、ボディーは素材の抵抗値が問題にならないくらい太いケーブルなのです。

それらをわかっているのならば、『バッテリーの-極から個々の電装品にそれぞれケーブルを引っ張る』のではなく、電装品のアースをボディーに逃がしてやるほうが理にかなっているのです。

では、なぜ純正のままでは一般的な『バッテリーの-極から個々の電装品にそれぞれケーブルを引っ張る』アーシングをしたほうが効果がでるのかということになりますよね?ここが一番大事なことです。

バッテリーに直接戻すと聞くとダイレクト感があると錯覚しがちなのです。

重要なポイントはアースの太さとつなぐ箇所なのです。

答えとしましては、純正アースでは電装品を動かす為の必要最小限のアースしかとっていないのです。最小限の場所に最小量の電力をあたえれば車として機能します。つまりコスト削減のためです。

つまり本当のアーシングとは最小限を最大限にすることなのです。言い換えればバッテリーに直接戻すのでなく純正では足りないアースを補ってやることがアーシングの由来になります。

どこが足りない(変えてやる)のか?

一番の原因は純正のメインアースがあきらかに容量不足なこと。

個々の電装品に電力を供給する為のケーブルが容量不足なこと。

話は少し飛びますが自作のアーシングでバッテリーが死んだ、オイルネーターが逝ったという事は聞いた事があるとおもいます。

先ほど説明したとおりケーブルの長さにも抵抗値がかかわってきますので当然短いケーブル、長いケーブル、あるいは、太いケーブル、細いケーブルに電流を流しバッテリーの−端子に直接つなぐと電位の差が生じ、バッテリーや電装品に過大なストレスが加わり壊してしまうことになるのです。

高いボルト(V)やアンペア(A)を必要とる電装品から直接バッテリーアースをとる場合、細くて長いケーブルを使うとそれが高い抵抗となってしまし熱を持ち、焼き切れたり、故障したりします。(特に+極側のアールを取る場合は最も注意しなければならない!)

だから、電位差を発生しずらくする為にも一度バッテリーの手前で収束して一つのケーブル(ストラットなどで経由)にして戻してやります。

つまり、どう足りないアースを補ってやるのかの答えは、−端子からでているアース(メインアース)をできるるだけ太く短いケーブルでボディーにつなげることです。

そして、可能ならば直列つなぎのアーシングは非常に効能があります。

 

アースポイント

メインアースを超極太+超極短にしてボディーに取り付け=ボディー全体を超強力なアース(−極)。

車をこのようにしてやれば、あとはそこから電装品からボディーにつなげればいいのです。(ボディーに逃がす:純正のまま)。

※バッテリーをリアに移動している方はエンジンルームからリアのバッテリーの−端子までケーブルを引く。(メインアースもリアの妥当な所に極太、極短のアースを施すともうボディーは強力なアースに。)

そしてボディーを強力なアースにしてやるとなんとサビ止めにもなるのだ!

そして次に電力を多く求めているところに同じく極太、極短のケーブルをいれてやるのだ。

これが本当のアーシングです。

でも、市販のキットのアーシングも効果はもちろんあります。しかしこの方法より効果は薄いです。しいていうならばこの方法とアーシングキットを組み合わせればより強力なピンポイントアースとなります。(この場合も極太、極短のケーブルを使うとより一層強化できます)

市販の商品でも直列つなぎが出来るアーシングについては効能は非常に高いです。

まず抑えたいポイントしましてはエンジンブロックとおもわれがちですが意外にもエンジンパーツの中で最も電力を求めているインジェクションやディストリビュータのため、これらの関連する部分にアース。ここが効果てきめんです!(イグニッションの場合、エンジンヘッドにアースを取るといい場合の車種もあります。)

次に、ミッションケースを強化。これによりセルモーターが強化されます(セルモーターは始動時にとてつもない電力を必要とします。)

そしてエンジンブロックのアースです。するとプラグのスパーク力が強大にアップします。ここには白銅製のアミアミケーブルを使いましょう(発熱量のある箇所は耐熱チューブでも危ないです)

以外にも、この箇所も白銅製のアミアミケーブルでマフラーカバーとシャーシをつなげるとLSD、HICAS等が近い為意外な効果がでます。これは末端部分の行き詰った電力が電位差だ出てしまうのでそれらをボディに逃がし電位差をなくすのです。(つまり直接LSDカバーにアースしてやるのもいいです)

そして一番大事なアース、メインアースです。

これは純正が−端子からボディーにつないでいる純正メーンアースを取り外し(流用も可能)極部と、極短の強化ケーブルをいれさらにあと2箇所ぐらい他のボディーにつなげるとより一層強力なボディーアースになります。

説明は長かったですがアースとしましては大変お手軽で気軽にできますw

しかしアーシングをなめてはいけません!

全域でフラットトルクになり走りやすくなります

かなり体感できるので時間があるときに非常にお勧めします!