英数字


・A車両
スピード競技A車両。
国内競技車両規則「スピードA車両」規定に則り、保安基準に適合し、量産車の諸元が変更されていない車両。
構造変更車検を受けた車両は該当しない。


・B車両
スピードB車両。
保安基準に適合した国土交通省認定車両で、国内競技車両規則「ラリー車両規則」「スピードB車両規則」の規定に従った車両。
構造変更車検を受けた車両はB車両に該当する。

・C車両

FIA公認車両またはJAF公認車両あるいはJAF登録車両で、国内競技車両規則「スピードC車両」規定に従った、ナンバーなしの競技専用車両。
競技以外では公道を走れない。


・D車両
スピードD車両。
国内競技車規則「スピードA車両」および「C車両」規定の改造規定における改造範囲を超えて改造また製作された車両で、「スピードD車両」規定に従ったナンバーなしの競技専用車両。
競技以外では公道を走れない。


・Dジェトロニック[D jetronic](略語:Dジェトロ)
インテークマニホールドの圧力を測定して燃料の噴射量をコンピュータによって制御するシステム。
ボッシュ社によって商標登録されている。


・DOHC[Double Over Head Camshaft]

Double Over Head Camshaftの略。
カムシャフトが吸気バルブ用と排気バルブ用の2本になったOHCエンジン。
カムシャフトが2本になったことで、カムシャフト駆動のメカは複雑になっている。
現代の高性能車、スポーツ車のエンジンはほとんどこのタイプになっている。
ツインカムとも言う。


・ECU[electronic control unit]
エレクトロニックコントロールユニット(エンジン制御コンピューター)の略。
ECUの役割は主に、燃料噴射制御(EFI/Electronic Fuel Injection)、点火時期制御(ESA/Electronic Spark Advance)、アイドル回転数制御(ISC/Idle Speed Control)の3種類と、補助的な制御としてダイアグノーシス機能(自己診断機能)、フェイルセーフ機能(自己修正機能)、バックアップ機能があります。
EFI(燃料噴射制御)とESA(点火時期制御)で空燃比と点火時期の調整を主としており、各センサーからの情報を元にエンジンが吸入した空気(酸素)の量に対して、プログラムされた燃料を供給したり、排気ガスの低減と出力向上に合わせた点火時期を制御しています。
吸気・排気系のパーツの多くを社外品に交換した場合、S−AFC等の補機類で調整するかECUの書き換えを行なわない限り、純正ECUの学習または保護機能によりエンジン性能はノーマルよりも落ちます。
又、優秀な物は自己診断機能(ダイアグノーシス)で故障箇所を報告したり、センサーが故障しても何とか車を動ける状態を維持したり、ECU本体が故障してもバックアップ回路に切り替わり動ける状態にします。
更にアイドリング時の回転数を制御したり、A/F(空燃比)の調整や点火時期の制御もします。
当然、学習機能もあり、学習機能とはアイドリング時の回転数や、A/F(空燃比)の調整や点火時期の制御までも使用者にあった適切な数値に再設定する機能です。
この学習機能はバッテリーを外すと初期化され、エンジンの調子が悪くなる事もありますが、しばらく自分にあった運転をしていればそのアクションを各センサーが読み取り自動学習させ適切な設定をしてくれます。
その他の制御として、エアコンカット制御でエンジン回転数およびバキュームセンサー信号をもとに加速状態と判断したとき、エアコンを一時的にOFFして、スムーズに加速させたり、ECT制御で電子制御トランスミッションの変速点を制御し、EGR制御で排気ガスの浄化を制御したりその他にも色々な制御をつかさどっています。


・FF、FR、MR、RR、4WD車
これらは車の駆動方式を示したもの。
最初の英文字がエンジンの箇所を表示します。
F(フロント)R(リア)M(ミッドシップ)。
後ろの英文字は駆動箇所を表示します。
F(フロント)R(リア)。

FF車
フロントエンジンフロントドライブの略。
駆動方式:エンジンが前にあり前輪が駆動
室内空間は広いが、ハンドルが重くあまり曲がらない
FFの特徴は坂道などに強くカーブでスリップしにくく、誰でもスマートに乗れるのがメリット点です。デメリット点は、全ての作業が前のタイヤで行うため、非常にフロントタイヤの溝の減りが激しい事です。FFは中排気量以下の車に多く(2000ccから下)見られます。
余談ですが慣性ドリフトはできません。

FR車
フロントエンジンリアドライブの略。
駆動方式:エンジンが前にあり後輪が駆動
FRのメリット点は車を進ませる(後進も)には後ろのタイヤを車の向き(方向転換)を変えるのには前のタイヤを使うのでFFよりフロントタイヤの減りは遅いです。デメリット点は、後ろのタイヤで車を進ませるのでスリップしやすい事。FRは大排気量車(2000cc以上)によく使われています。

MR車
ミッドシップエンジンリアドライブの略。
駆動方式:エンジンがリア側のホイルベース内(リアタイヤの真上)にあり後輪が駆動
運動性能はいいが室内空間が狭い。
駆動輪はFRと同じですがエンジンが車の中央にある為車全体のバランスが非常に良いことです。しかし一度スリップをしてしまうと、初心者の人ではとても立て直せません。
F1とかのレーシングカーにもこのタイプが使われています。

RR車
リアエンジンリアドライブの略。
駆動方式:エンジンがリア側のホイルベース外にあり後輪が駆動
この駆動方式はバス等に使われる駆動方式です。スポーツカーではポルシェがこの駆動方式をとっています。トラクションは一番かかりやすいのですが、非常にスリップしやすいのが特徴。

4WD車
4ホイールドライブの略。
駆動方式:四輪ともが駆動
4WDの意味は車の4輪全てが駆動している車のことをいいます。4WDはスリップしにくく、非常に坂道や雨天時の走行、砂利道、雪道などが得意です。尚、4WDにはフルタイム4WDと任意で設定できるパートタイム4WDがあります。後は、コンピューターによって自動的に変更でき、後輪が空転したのを感知すると自動的に前後のトルク配分が前輪よりになるNISSANのアテーサET-Sがあります。ちなみに、スカイライン(GT−R)BNR32〜34はアテーサET-Sです。


・GT[grand touring car]
グランドツーリングカーの略。
長距離を快適に走る為に必要な居住性と耐候性を兼ね、大型トランクなどを積む場所、高速で連続走行が可能な性能をスポーツカーに追加した車。
国内競技車両規則による分類では、FIA GTクラス、JAF量産ツーリングカー、特殊ツーリングカーとして公認された車両、JAF登録車両で共通規則、安全規定に合致し、グランドツーリングカー規定に従って改造された2座席以上を有する2ドア車両のことを言う。


・GTウイング

GT選手権等の競技車両に取り付けられている尾翼状のリアウイング。
目的は、ダウンフォースを得て、トラクションを稼ぐ為と、高速走行でボディを流れる空気の整流効果を得るため。
スポイラーと違いダウンフォースが非常に掛かる為にセットで、フロントにもダウンフォースを得られるスポイラー等を付けなければ逆効果になる。
ただし、取り付けて効果があるのは、後輪が駆動する車のみである。
FFのセダン型車両に取り付けるには、街乗り専用のファッションパーツであるとの割り切りが必要で、クローズドコースでスポーツ走行をする場合は取り外さないと駆動輪である前輪のトラクションが抜けてしまうため、曲がらない、止まらないなどの弊害が顕著に出て大変危険であることを理解する必要がある。
詳細⇒スポイラー


・ISCバルブ[Idle Speed Contro Valve]

アイドルスピードコントロールバルブ(アイドル回転数制御)の略。
アイドル回転数制御バルブやソレノイドを指します。
まずエンジン運転中にアクセルペダルを離している状態をアイドリング状態といいます。
従来のエンジンではアイドル回転速度はエンストしない程度に少し高めの調整をしていました。
しかし、使用年数の経過とともにエンジンの調子が変わり、アイドル回転速度も不安定になります。
アイドル回転速度が安定していないと不快な振動の発生や発進時のエンスト、燃費の悪化などの現象が起きます。
このような問題を解決するために、最適なアイドル回転速度を自動に制御するのがISCです。この制御は,スロットルバルブと並列に空気のバイパス通路を設け,この通路に取り付けられたISCV(アイドルスピードコントロールバルブ)の開度をECUによって調整し、バイパス空気量(2次エア)を変えて回転数を制御する装置です。


・JAF[JAPAN AUTOMOBILE FEDERATION]
JAPAN AUTOMOBILE FEDERATIONの略。
正式には、社団法人 日本自動車連盟。国際自動車連盟(FIA)と連携関係にある。
自動車運行中のトラブルに対応してくれるロードサービス業務と、日本のモータースポーツを統轄し、モータースポーツライセンスの発給する業務がある。
JAFに加入するには、入会申請書を提出し、入会金2000円と、年会費4000円を支払う必要があり、入会後は毎年4000円の年会費を払うことになる。。
入会すると会員証が発行され、毎月「JAF MATE」と言う、小冊子が届くようになる。
モータースポーツライセンスを取得していると、「JAF MATE」と「JAF MOTORSPORTS」の2誌が届く。
「JAF MOTORSPORTS」誌は、編集期間内の国内モータースポーツのリザルトや、競技会、練習会、ライセンス講習会の日程、競技車両規則の改定、国内競技に関するトラブルの裁定等、一般の車雑誌には掲載されない事項が掲載されている。
JAFの会員になると、一定の基準までのロードサービスは無料で受けられる。
例えば、街中でのキーの閉じこみの場合、非会員だと1万円実費請求されるところ、会員だと無料等。
モータースポーツライセンスは、JAFの正会員になっていないと取得出来ない。
つまり、親が正会員で、本人が家族会員の場合は不可であるということ。



・LSD[limited slip differential gear]
リミテッドスリップデファレンシャルギアの略。
詳細は⇒リミテッドスリップデファレンシャルギア



・Lジェトロニック[L jetronic](略語:Lジェトロ)

エアフロメーターで空気吸入量を検知して電子制御によって燃料の噴射量をコントロールするシステム。
ボッシュ社により商標登録されている。
このタイプにブローオフバルブを装着すると前方が赤信号なのでクラッチを切って惰性で走行する時や、クラッチを切った状態で空ぶかしをするとエンストします。
詳細⇒
ブローオフバルブ


・OHV[Over Head Valve]

Over Head Valveの略。
頭上弁式とも言う。
弁(バルブ)がヘッドにあり、プロックにあるカムシャフトからプッシュロッドでバルプを押し上げ、ロッカーアームでバルブを押し下げるエンジン方式。
当初は可動部分が多いために高回転では不正確になりやすかったが、改良され素性の良いエンジンではOHCなみの物もある。


・PCD[Pitch Circle Diameter]

ホイールをハブに取り付けるためのボルト穴とボルト穴の間の距離。
ボルト穴の中心を通る円の直径をmm単位で表示したもの。
メーカーや車種によって数値が違うためにホイール購入、交換時には注意が必要。
PCDが違うとホイルが付けられない。


・RE
RE=ロータリーエンジンの略
ロータリーエンジンとは、往復ピストンを使わずハウジングの中でおにぎりの形に似たローターが1回転する間に1サイクル(吸入、圧縮、燃焼(膨張)、排気)の作用を完了するエンジンで、その間にエキセントリックシャフトが3回転するエンジンである。
詳細⇒ロータリーエンジン


・SOHC[Single Over Head Camshaft]
Single Over Head Camshaftの略
バルブがヘッドにある頭上弁式の一種で、カムシャフトがヘッド側にあるエンジン。
ロッカーアームで直接バルブを押すために高回転に向いている。
カムシャフトが1本の物をDOHCと区別するためにSOHCと言う。


・NA[naturally aspirated engine]
NA=ナチュラル・アスピレーションの略。
自然吸入方式、過給装置付いてないエンジンの事。



・N1車両

FIA グループN、A、JAF量産ツーリングカーとして公認された車両、JAF登録車両で、国内競技車両規則の共通規定、安全規定に合致し、量産ツーリングカー規定に従って改造された、4座席以上を有する車両。


・N2車両
FIA グループN、A、B、JAF量産ツーリングカー、特殊ツーリングカーとして公認された車両、JAF登録車両で、国内競技車両規則の共通規定、安全規定に合致し、特殊ツーリングカー規定に従って改造された2座席以上を有する車両。