・アウトインアウト[out in out]
コーナリングの走行ラインのセオリーの一つ。
なるべくスピードを落とさずに曲がろうとすると、旋回半径は大きいほど良いし、遠心力の影響も弱くできる。
具体的には、コーナーの入り口では外側(out)、中央(クリッピングポイント)では内側(in)、出口で外側(out)のラインで走れば、半径を大きく取れ、ロスが少ない。
ただし、どのコーナーでもアウト・イン・アウトで走っていると、いつまでたっても速くはなれない。
コースレイアウトをよく考えて、1周トータルでコーナリングラインを考える必要がある。
また、こうしたコーナリングラインは、対向車の来る公道では危険なのでセンターラインをまたがないようにする必要がある。
公道の場合は、道路の内側と外側で埃や落ち葉などの有無や舗装の質によって路面のミューが違うために突然タイヤのグリップを失う等、予想外の挙動を起こすことが多いためにサーキットと同じようなアウト・イン・アウトの走行ラインを取るのは危険だと言う認識が必要。


・アクチュエーター

負圧や正圧などの圧力で弁の制御をしモーター、油圧シリンダー、ソレノイドなどの装置を動かすもの。
主にタービンに付いている物で、過給圧(ブースト)が一定値以上になると動作してタービンのEX側の弁を開くことによって、排気ガスがそこからも逃げるようになり、過給圧の上昇を抑える部品。
調整式もある。


・アシストグリップ
主に窓上部の天井などにある取っ手。


・アジャスタブルシート
通常の角度を調整が出来るシートと違い、高さや座席部の細かい角度調節できるシート。


・アプローチアングル(近接角)

平坦な路面から、フロントタイヤ中心の路面に接している箇所からフロントバンパーの下末端を線状にした時の角度でこの角度が大きいほど走破性が向上します。
又、フロントオーバーハング共に関わり、フロントオーバーハングが大きいほどアプローチアングルは低下します。
簡単に説明すると、平坦な所から急坂を上るときなどに、どれくらいまでならフロントバンパーが斜面の道路につっかえないかという目安の数値。
GTカー等は皆無に等しく、インチアップなど施している4WDほど高い数値をいえます。
反対語⇔ディパーチャーアングル(背離角)


・アーシング[Earthing]
純正のアースが無い箇所に極太の電線を、エンジンと車体、バッテリーなどの間に追加配線する事。電流が流れやすく抵抗値が高い電子部品などに直接電力をバイパスさせるのでエンジンがかかりやすくなったり、ノイズ減少による音質の向上などの効果がある。
詳細⇒アーシング


・合わせガラス
割れても破片が飛び散らないように加工されたガラス。
国産車は装着が義務付けられている。
2枚以上の板ガラスをプラスティックを中間膜として接着したもので、外力の作用によって破損しても、中間膜によって破片の大部分が飛び散らない特性になっています。


・アンダーコート[under coat]
防音や遮熱のために、フロアなどに貼ってあるコーティング材。
室内の内張を剥がすと見えます。
車種により室内に施されているアンダーコートで10kg、タイヤハウスやボディーの底部に施されているアンダーコートで10kg以上あるのでこれらを剥がして車両を軽量化する事もできます。
剥がし方も色々あり、冬場は硬化しているのでタガネ等で叩きそぎ落とす方法と、夏場は暑さで溶け出しているのでドライヤーと灯油等で溶かしながら削ぎ落とす方法がありますがきれいには仕上がりますが体力をも削ぎ落とす事になります。
剥がした後は未塗装の部分になるので塗装します。
このアンダーコートでも結構車両が軽くなります。


・アンダーステアリング(略語:アンダーステア[understeer])
アンダーとは日本語では「不足」という意味。
一定のハンドル角で大きく旋回しているとき、速度が上昇するに従って、クルマが外側にふくらんでいってしまうステアリング特性をアンダーステアリングといいます。
これは、フロントタイヤの横滑りによるものですが、基本的にほとんどのクルマはアンダーステアリングの特性をもっています。これをコントロールするには、アクセルオフによるエンジンブレーキが効果的で、フットブレーキは極力用いないほうがよいでしょう。
分かりやすくいいますと、一定のコーナー走行時にハンドルをより切っても切り角よりも曲がりきれないような時は「アンダーが出ている状態」である。
つまり、ハンドルの切りすぎや、オーバースピードでコーナー進入した際に起きる遠心力の慣性がタイヤの限界を超えてしまうときに生じる曲がらない状態である。
⇔(反対語:オーバーステアリング)


・イエローゾーン
エンジンの高回転時における警告域の事。
短時間のみ使用可能な回転域。
最近の車には存在しない場合が多い。


・イニシャルトルク[initial torque]
イニシャルトルクとは、英語で、最初の、初期の、という意味。
LSDの効きの強さの度合いに使う用語で、イニシャルトルクを上げるというのは、効きを強めることを言う。これは、内部のプレートの枚数を増やして、LSDのロック率を高める事である=ブレイクしやすくなります。
効きを強くすると「ガキガキ」や「バキバキ」と、言う音が出る事もあるがあまりLSD自体に良くありません。
詳細⇒LSD
詳細⇒ブレイク


・インストルメントパネル(略語:インパネ)

スピードメーターなど、運転する人が必要な計器類。
デジタル表示の場合俗に「デジパネ」などと呼ぶ。


・インタークーラー(略語:I/C)
ターボ車や、スーパーチャージャー車のコンプレッサーとスロットル間にセットされる冷却装置のこと。
タービン等で加圧縮された空気は温度が上昇して、ノッキングを起こしやすくなる為、インタークーラーを通して冷却してノッキングを防止をはかる。

インタークーラーは純正ではラジエター横にあるが、タービンの大きさや、ブーストアップされた車には更に大型でラジエター前に設置して直接走行風を当てたり、Vマウント、水平マウントなどして加圧縮された空気を冷やしたりします。
加圧縮された空気をより冷やす事で馬力的も飛躍的に向上したりします。
しかし、インタークーラーの大型化に伴いレスポンスの悪さも比例してしますので現状の車の必要以上の容量のインタークーラーのマウントは考え物です。


・インテークマニホールド(略語:インマニ)
空気や混合気をシリンダーに導くパイプの事。
吸入抵抗が少なく、各シリンダーに均一に配分されるように工夫されている

反対語⇒エキゾーストマニホールド


・エアクリーナー[air cleaner](略語:エアクリ)

空気中のゴミや埃などの異物を取り除く役目と、吸気音の低減をする為の装置。
湿式や乾式などいろんな種類がある。


・エキゾーストマニホールド(略語:エキマニ、EXマニ)
シリンダーから排出された排気ガスを集め、エキゾーストパイプに送るパイプの事。
排気抵抗が少なく、均等に配分されるように工夫されている。
反対語⇒インテークマニホールド


・オイルパン
エンジンの下側のふたのこと。
オイルが溜まるところやからこう呼ばれるらしい。


・オドメーター

全走行距離を表示しているメーター


・オーバークール
冷却水やオイルが冷えすぎてしまっている状態。
水温も油温も冷えていればいいものではなく、規定の温度(水温、油温共に)にならないとエンジンが本来のパワーを引き出せません。
:特にRX−7(FD)とか一部の車種ではCPUで水温が規定まで上がらないとパワーを下げるようになっているような車種もあります。
参考に、水温の適温は80〜90度です。油温の場合、上限があるだけです。一般的には110度ぐらいですが、これはオイルの種類で変わります。


・オーバーステアリング(略語:オーバーステア[oversteer])

一定のハンドル角で大きく旋回しているとき、速度が上昇するに従って、クルマが内側に切れ込んでいってしまうステアリング特性をオーバーステアリングといいます。
これは、一般的には速度の上昇に伴ってリアタイヤが横滑りすることから起きる現象です。これをコントロールするためには、アクセルをゆるめて減速することです。ただし、あまり減速させ過ぎるとクルマの荷重が前にかかり、リアタイヤが浮き気味になってさらにグリップが低下、ますます横滑りが助長されてオーバーステアリングが激しくなる場合もあります。
市販車は一般に直進安定性を優先するために弱アンダーにセッティングされています。
反対語⇔アンダーステアリング


・オーバーハング

前輪の中心からボディ先端までと後輪の中心からボディ後端までの長さ。
正確にはフロントタイヤの中心からボディの最先端までの寸法をフロントオーバーハングといい、リアタイヤの中心からボディの最後端までの寸法をリアオーバーハングと言います。
特にフロントオーバーハングが短い車は、路地や狭い駐車場などでの取り回しがしやすくなり、 オーバーハングが短いということは、4つの足(タイヤ)で踏ん張った外側に余計な重量がないということで、カーブを曲がるとき鋭く曲がれる特性なります。


・オーバーヒート[over heat]
エンジンの冷却が十分に行われず、エンジンの冷却水温度が非常に高くなり、冷却水が沸騰し蒸気がラジエーターキャップを介してリザーブタンクより吹き出す現象をいいます。オーバーヒートが発生したまま走行を続けると、エンジン性能の低下やエンジンの故障を招く恐れがあります。
純正の水温計が真ん中より上に動いていたら、オーバーヒート気味であるので点検の必要あり。
放っておくとエンジンブローなどの致命的なトラブルとなる。
オーバーヒートになった場合は、エンジンを切らずにボンネットを開けてアイドリングを続け、自然に水温が下がるのを待つこと。


・オーバーフェンダー[over fender](略語:オバフェン)
フェンダーのアーチ部分をノーマルよりも外側に広げたもの。
フェンダーの叩き出しもその一種。
フェンダーを外側に広げる事により、よりワイドトレッドなタイヤを履く事によりグリップ力を高める。
類義語⇒ブリスターフェンダー


・オーバーレブ[over rev]
アクセルの全開やシフトダウンなどでエンジン回転数が許容範囲を超える状態をいう。
分かりやすくいうとレッドゾーンを越えてしまった状態である。


・カウンターステアリング [counter steering](略語:カウンターステア、カウンター)
コーナーに差し掛かり旋廻しようとした時、車の後輪が横滑りをはじめると車体はコーナーの内側に向くオーバーステアリングになります。
このオーバーステアリングの状態でアクセルを入れるとスピンしてしまう為、車の体制を整える為に旋廻方向とは逆側にハンドルを切るとスピンせずに体制を維持できます。
このオーバーステアリングに対するコーナー方向とは逆方向にハンドルを切る事をカウンターステアリングといいます。
通常はかなり危険な状態で緊急対処として人間が反射的に行う行動ですが、意図的にこのカウンターステアを生み出しコーナーでリアを滑らしながら走行するのをドリフト走行といいます。
又、ドリフトと逆の正統派として知られるグリップ走行時にも多用する為、運転技術を向上させるためには絶対不可欠な技術でもあります。
詳細⇒オーバーステアリング
詳細⇒ドリフト
詳細⇒グリップ



・過給方式

自然の大気圧でなく、人工的に加圧した空気をエンジンに吸い込ませ出力を上げる装置。
タービン(ターボ)や、コンプレッサー(スーパーチャージャー)など。


・ガソリン[gasoline/gas]
ガソリンにはレギュラー(並揮)と、オクタン価の高いハイオク(高揮)の二種類のガソリンがあります。
又、常温常圧の状態で蒸発しやすく「揮発油」とも言います。
もともと無色透明の液体ですが、危険性が非常に高い性状を持っているために「オレンジ色」に着色されて、容易に灯油との見分けができるようにされています。
その99%以上はガソリン車用に消費されていますが、小型の航空機用や溶剤用、ドライクリーニング用、塗料用にも使われています。
公道を走行するガソリン車の燃料としてのガソリンには、ガソリン税 が課税されています。
高出力エンジン用にオクタン価の高いハイオクガソリン があり、通常のレギュラーガソリンと区別されて販売されています。
ハイオクガソリンとは、オクタン価の高いガソリンの事を指し、オクタン値とは走行中のノッキング現象を起こしにくくする(アンチノック性)ことを示す指数で、数値が大きいほど、アンチノック性が高くなります。
レギュラーは89.0以上、ハイオクは96.0以上のオクタン価規格となっています。
通常、ガソリンスタンドで販売されるハイオクガソリンのオクタン価は100です。
市販車の中にはハイオクガソリンを標準燃料に指定しているクルマがありますので、ご注意ください。
又、ハイオクガソリンにはエンジン清浄剤などの添加量などに工夫を加え、プレミアムガソリンと呼ぶところもあります。
詳細⇒燃料


・カナード[canard]
フロントバンパーの両脇(りょうわき)に前から後ろにかけて斜め上がりに装着された板状のパーツ。
これによって、フロントのダウンフォースを稼ぐ。
GTウイングの流行によって、リヤのダウンフォースが強くなり過ぎ、その反動でフロントが浮き上がりフロントのトラクションが抜けてしまう為にフロントにもダウンフォースを発生させる為に装着する。
本来は、飛行機からきたパーツ。


・キャブレター[carburetor](略語:キャブ)
燃料を微粒化して空気と混合させて気化しやすい状態にすると共に、エンジンの運転状態に応じて適切な混合気を作る装置。
ガソリンが完全燃焼する為の理想的な理想空燃比、約15:1=空気:ガソリンにするように混合させている。
最近の車には使用されておらず、現在はインジェクションにより電子制御されている。
別名キャブレータとも呼ばれる。


・競技車
JAF公認競技に参加する為に、各カテゴリーごとに定められている国内競技車両規則に従って改造された車両。
競技車の種類として、A車両、 B車両、 C車両、 D車両、 GT、 N1、 N2のカテゴリーがあり 国内競技車両規則やレギュレーションによって分類されている。
詳細⇒A車両、B車両、C車両、D車両、GT、N1車両、N2車両
詳細⇒レギュレーション


・クラッチ
エンジンとトランスミッションとの間に設けられ、摩擦や油圧を利用してエンジンの動力をエンジンに掛かる負荷に応じて断続して伝達する装置。
湿式や乾式、材質にいたるまで種類はかなり多い。
湿式や乾式はMT車に使用されておりAT車は流体式クラッチや電気式クラッチを使用している。


・グリップ[grip]
元々は「しっかりつかむ」と言う意味。
車がタイヤのグリップ能力とサスペンション能力の範囲内で走行している状態をグリップ走行といいます。
タイヤが路面に食いついていればいるほど(この状態をグリップと言います)、安定してスムーズにクルマを操作できます。
車は4本のタイヤでしか道路と接していませんから、同じ面積で接しているなら、そのグリップがよいほど、しっかりトラクションも掛かり、その結果、加速や減速、コーナリングスピード共に向上し、全ての運動性能に影響します。
基本的にはタイヤ単体の性能ですけれども、車のサスペンションをはじめとした足回りの性能によるところも妥協できず、しっかりとタイヤを路面に押しつける足回りでないと、タイヤの性能が十分に発揮できないので、やわらかい足回りですといくらグリップの良いタイヤを履いてもトラクションが抜けてしまいます。
グリップ走行での真髄は足周りにあったタイヤの性能を上手い事活かしトラクションを抜けさせない走行方法で、この二つの要因が会って初めてタイムを出せるグリップ走行が可能になります。
だから、グリップ性能が低いタイヤで硬い足回りを入れると踏ん張りがきついのにグリップをしないため非常にトラクションが抜けたい矢がブレイクしてしまいまいますのでドリフト走行ではこのような状態がベストといえます。
逆にタイヤのグリップ性能がいくら高くでも足回りがやわらかくてはローリングや、ブレーキングで体勢が振られてしまいワンテンポ遅いドライビングになってしまいます。
その他にグリップ力を稼ぐには、カナードや、GTウイング等で前後均等に空気抵抗を利用したトラクションを稼ぐ方法があります。
詳細⇒サスペンション
詳細⇒トラクション
詳細⇒ドリフト
詳細⇒ブレイク
詳細⇒カナード
詳細⇒GTウイング


・グロス
エンジン特性(性能)を計る為に、エンジンを運転させるために必要不可欠な装備(エンジン単体の状態)で計測した値。
グロス値と発言する事もあります。
反対語⇔ネット


・軽油[gas oil/light oil]
その95%がディーゼルエンジンの燃料として消費されます。
ディーゼルエンジンは高出力で熱効率が良く、荷重の重いバスやトラックに向いており、またガソリンよりも軽油の税金が安いことで、自家用車でも搭載車両が増える傾向があります。
ディーゼルエンジンへの灯油やA重油の脱税目的の使用を防ぐために、両油種には「クマリン」が添加されています。
凍結温度の違いによって5種類に分類されており、北日本や高地などには「寒冷地仕様」の軽油が出荷されるなど、地域と季節に適合した製品が供給されています。
又、環境規制に対応するために、低硫黄化が1992年に5000ppmから2000ppmへ、97年からは500ppmへと段階的に進められ、2004年からは50ppmへとさらなる低硫黄化が進められます。


・国内競技車両規則
国内のモータースポーツを統轄するJAFの定める競技車両に関する規則。
車両の改造や製作の度合いによって、細かく分類されている。
この規則は、毎年小変更されるので、競技に参加する人は毎年JAFの支部で当該年度版の「国内競技車両規則」を購入し、自分の車が規則に適合するかを確認しなければならない。
ナンバー付き車両で言えば、以前は吸排気系のチューニングは禁止されていたが最近では認められたり、内装はがしやアンダーコートはがしが最近では禁止されたりと、その年度によって規定は変わる。
当然であるが、規定に適合しない車両では競技に参加できない。
街中を走っているほとんどのチューニングカーは、レギュレーション違反となる場合が多いほど、改造範囲やパーツの変更に細かい規定がある。